「流行遅れの馬鹿になるより流行を追う馬鹿になったほうがよい」
というのはカントの言葉である。
が流行を追いかける事についてじっくりと考える人などいはしないだろう。
果たして流行を追いかける事は馬鹿のすることなのか?
という問いにそうだと答えるのは自分自身に対する欺瞞である。
流行を追いかけるのは極めて自然な事だからだ。
人間は生きているという証に目の前の事物に反応する。
はやりの色に反応し、流行のデザインに反応する。
流行の音楽に体の方がリズムに合わせて踊り出す。
流行のドラマを見て心の底から涙する。
これらは皆自分の視覚聴覚味覚臭覚触覚の5感を総動員しての反応である。
流行に取り残されるのはやはり5感の感受性が鈍いせいだと思った方が良いようだ。
理屈抜きに人間の心身は回りの環境に反応して生きているのだから。
流行を追いかけられない人は人として人生を生きていないとカントは言っているのである。
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